高周波治療(熱凝固法とパルス療法)について

神経痛に対する高周波治療には、大きく分けて「神経を熱で凝固して破壊する方法」と、「神経を破壊せずに調整する方法」があります。
1. 高周波熱凝固法
針の先端に高周波電流を流し、60〜90℃に加熱することで神経を熱凝固し、痛みの伝わりを遮断する方法です。
- 効果が数か月〜1年以上続くことがあります
- 一方で、神経を「焼き切る」ため、しびれや感覚の低下が出る可能性があります
2. 高周波パルス療法
同じ高周波を使用しますが、温度を42℃程度に抑え、神経を破壊せずに穏やかに刺激する方法です。
- 神経の機能を保ったまま、痛みの信号をコントロール
- 神経を傷つけないため、安全性が高く、繰り返し行える
- 数週間〜数か月の鎮痛効果が期待できる
適応となる症状
- 頚椎症、腰椎症による神経痛
- 脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアに伴うしびれや痛み
- 手術後に残る神経痛
治療の流れ
- X線やエコーで神経の位置を確認
- 局所麻酔をして針を挿入
- 高周波熱凝固法またはパルス療法を実施
- 当日歩いて帰宅可能
安心して受けていただくために
- 治療は局所麻酔下で行い、身体への負担は少なく済みます
- 副作用としては一時的な痛みやしびれが出ることがありますが、重い合併症はまれです
- 患者さまの状態に合わせて、「神経を破壊する治療」または「破壊せずに調整する治療」を選択いたします